DIGS-1073
¥3,800(税抜)
劇映画 沖縄
1945年8月6日、
広島に原爆が投下されたあの日から75年--
幼くして亡くなった少女が折った鶴は世界的な平和運動へと羽ばたいていく。
平和の尊さ、原爆の悲惨さを伝え続ける良作が初DVD化。
■DVD版の予告編は こちら
〈第一部 一坪たりともわたすまい〉と〈第二部 怒りの島〉を1枚のDVDに収録
【DVD特典】
縮尺再編集版劇場用パンフレット
昭和29年4月、広島。佐々木禎子(さだこ)は小学6年生になった。活発で心の優しい禎子は友達も多くスポーツも得意で楽しい学校生活を送っていた。秋の終り、禎子は体調を崩すがなかなか回復しない。ABCC(原爆傷害調査委員会)の検査を受けた結果、被爆が原因の白血病であることがわかった。禎子が2歳の時、広島に原爆が投下され彼女は爆心地から2キロ離れた所で黒い雨を浴びていたのだった。明るく元気な少女は一転して余命いくばくもない原爆症患者となってしまった。それでも彼女は持ち前の明るさで元気にふるまい、病院では人気者になるが、徐々に病が彼女の体をむしばんでいく。相部屋となった由起子から鶴の折り方を教わって以来、禎子は自分の回復を祈りひたすら鶴を折っていく。折り鶴が増えていくのに合わせるように増える白血球・・・それでもあきらめずに彼女は一心に鶴を折っていく。その折り鶴がやがて世界的な平和運動となることを彼女は知ることはなかった・・・
◎幼くして被爆した少女の短い生涯と人生を映画化した涙の傑作。監督は「ふるさと」「ハチ公物語」の神山征二郎。主人公の両親を映画史きっての名夫婦“さくらと博”を演じた倍賞千恵子と前田吟が演じる他、篠田三郎、殿山泰司、樋浦勉、田村高廣ら実力派が本作を支える。
◎12年の短い生涯の中、最後まで生きる希望を捨てず、戦争の悲惨さを訴え続けた彼女の姿は後に「原爆の子の像」のモデルとなる。彼女の生きざまと魂のメッセージは外国人ジャーナリストにより世界に紹介され、「サダコの物語」として多くの国の人々に読まれ、原爆の悲惨さと平和の尊さが語り継がれている。
◎ドイツのメタルバンド“ヘヴン・シャル・バーン”はサダコと折り鶴の話にインスパイアされた楽曲「Passage of the Crane(鶴の通り道)」(2016)を発表、スペインのメタルバンド“Niobeth”は「Sadako's Wings of Hope(サダコの希望の翼)」(2011)という楽曲を発表し人気を博している。
◎2019年5月、にハリウッドでサダコのストーリーを『One Thousand Paper Cranes』のタイトルで映画化することが発表された(出演:エヴァン・レイチェル・ウッド、ジム・スタージェス、寺島しのぶ他)。
【スタッフ】
監督:神山征二郎
製作:野原嘉一郎、神山征二郎
原作:手島悠介
脚本:松田昭三、神山征二郎
撮影:南文憲
音楽:針生正男
【キャスト】
倍賞千恵子、広瀬珠実、前田吟、石野真子
岩崎ひろみ、篠田三郎、殿山泰司、樋浦勉
田村高廣、日色ともゑ(ナレーター)
©共同映画全国系列会議
推薦コメント〉
あの男は満員の痴漢電車の乗客だった。車内エキストラのくせに「この後、撮影をを見学してもいいですか?」と終日撮影にまとわりつき、いつの間にか獅子プロにもぐり込んでいた。普段はマジメで寡黙・が・酒が入ると訳のわからぬ大法螺吹きに大変身、失敗多数。つくづくアウトプット下手なれど、思いを打ちまけたデビュー作で見事に意気衝天!
観る側にもエネルギーを求める佐藤寿保映画の初号試写で感心したことを思い出した。
滝田洋二郎(映画監督)
20才代の頃、佐藤寿保さんの映画の助監督をつとめた。ツラかったが、なぜか嫌な思い出じゃない。どちらかというと自慢したい。佐藤寿保さんは変わらない。「止まっているってことと、変わらないってことは違うんだ」寿保さんのことを考えるといつも故PANTAさんの言葉を思い出す。羨ましいと思う。その原点である映画が新たに陽の目を見る。祝福です!
瀬々敬久(映画監督)
ピンク映画はセックスではなく不能と鬱屈を描くものであり、鬱屈と暴力は若者の特権だ。『激愛!ロリータ密猟』の誰よりも深い絶望は、いまなお我らの胸をかきむしる。
柳下毅一郎(映画評論家/翻訳家)
嫌な気持ちにさせてくれるディテール。しかし気づくとスッキリさせてくれる。ざっくりと言えば「ヒドイ」映画なのだが、この『激愛!ロリー密猟』の場合それが最上級の褒め言葉にいつしか化けてしまう、とにかくヒドイ映画。必見!
根本敬(特殊漫画家)
この映画を観て映画制作を志したと云っても過言ではない名作中の名作。
小林良二(映画プロデューサー)
コンプラ遵守、ジェンダー平等、ハードコア・ポリコレな21世紀の現代に、時空の裂け目が生じ、20世紀の闇から堕ちてきたピンク色の歪な残像!!!!! こんな奇想の封印を解くなんて、不適切にもほどがある!!!!!!!
宇川直宏(“現在”美術家/DOMMUNE主宰)
陰鬱とした狂気が棲む地下の部屋。新宿の強烈な眩しさ。赤いハイヒールに流れる血。シャッターを切り自ら脱ぐ伊藤清美さんに全身をぶち抜かれた。この作品を見たばっかりに、佐藤寿保作品を求めいまだ亡霊のように彷徨い続けている。
遠藤倫子 (映画zine ORGARM発行人)
私には「死んだら棺桶に入れるものリスト」がある。
そこにこの映画のタイトルを記す夢が叶った。
だからもう、いつ死んでもいい。
シブヤメグミ (バー浮かぶ・二代目店主)
淫乱と暴力と初期衝動!
ノイズやパンク、ロックに造詣が深いところにも衝撃を受けました。
そんな寿保監督のデビュー作が家で観られるなんて!
中原昌也(ミュージシャン/文筆家/映画評論家)
孤独で混乱した精神の前に、無邪気な人々が行き交う雑踏のどれほど残酷なことか。1985年、バブル直前の新宿に、決して救われ得ない2つの魂が交錯するとき、血と淫欲が〈イノセンス〉を塗り潰す! 身を立て! 名をあげ! やよ励めよ! 真の解放はいつも、血まみれのイニシエーションの先にしか残されていないのだから。
髙橋ヨシキ(アートディレクター/映画評論家/サタニスト)
私が20歳だった頃の新宿が舞台。毎日のように新宿にいた頃。観ているうちに当時の頭の中をのぞいているような気分になった。不安と根拠のない自信のカオス。ラスト近くのヒロインが不思議な美しさだった。
古市コータロー(ミュージシャン)
かつてピンク映画館なるものが街中にあった頃、青少年たちは自分の内に秘めた性衝動を、暴力を、妄想を、青暗いスクリーンの中に投影させていた。
じっとり湿ったシートを、男女のまぐわいを照らし出すぼんやりとした映写機の明かりを、そのやりきれなさを。
すべて爆発させるために、パンクするしかなかった。
映画館を、新宿を、狂った触覚がパンクする。
松永天馬(ミュージシャン アーバンギャルド/松永天馬のA研!)
薄暗闇が終始美しい映画だった。裸電球と炬燵の光に晒される素肌と陰影。ココロとカラダを温めあうのが下手くそ過ぎる悲しい人間たち。誰もいない夜明けの新宿通りのカットはハタチの時の自分の視線ではないかと錯覚した。
宙也(ミュージシャン アレルギー/De-LAX/LOOPUS)
デビュー作にして、すでに寿保度数120%の傑作! 瑞々しいボーイミーツガールの物語を、問答無用の過激な暴力と流れ落ちる血の鮮烈さが彩る。ゲリラ撮影の80年代新宿の、人が溢れながらも冷ややかな光景が最高!
真魚八重子(映画評論家)